目の健康講座行事

2007年 目の愛護デー行事

平成19年度 目の愛護デー行事「目の健康教室」が、9月30日(日) 徳島県医師会館において行われました。

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  1. 講演会
    1)「増え続ける眼底疾患と新しい眼底検査機器」・・・徳島大学 佐藤 寛之先生
    2)「子供の目・大人の目」・・・板東眼科 板東 康晴先生
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  2. 徳島アイバンク提供のビデオ上映
  3. お楽しみ抽選会
  4. 目の健康相談会
    20070930_3 20070930_4◆相談医師
    猪本 康代先生(いのもと眼科内科)、山田 修三先生(山田眼科藍住)
    村尾 史子先生(徳島逓信病院)、小浦 裕治先生(藤田眼科)

今年は曇り空にもかかわらず180人の参加者がありました。

 

佐藤先生には黄斑円孔、黄斑上膜、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症について OCTなどの最新の検査法、光線力学療法や硝子体手術についてわかりやすく解説していただきました。最近増加傾向にあるといわれている加齢黄斑変性については皆さん興味深く聞き入っていました。

板東先生には子供の目のお話として近視、遠視、乱視などの屈折異常と斜視弱視について、大人の目のお話では老視、白内障、緑内障、飛蚊症などのよく知られた病気を丁寧なスライドで解説していただきました。

 

目の健康相談会には34人が相談をされました。当日出席していただいた先生方はもとより、徳島新聞社のスタッフの皆様の多大な協力のもと盛大に終了しました。 皆様どうもありがとうございました。徳島県民の皆様、来年もぜひご参加下さい。

 

「増え続ける眼底疾患と新しい眼底検査機器」について
                     徳島大学眼科 佐藤 寛之

 物を見るために、人間は一点を凝視しています。その時、網膜の中でも非常に大事な黄斑(おうはん)の中心部にある中心窩(ちゅうしんか)が大きな役割を果たしています。人は中心窩で物を凝視しており、周辺の網膜は視野の役割を果たしているのです。

 

 中心窩に異常が発生したときには、見たいところが見えない視力低下や物が歪んで見える変視症などが発症します。こういった異常を見つけるのに縦、横に格子状の線が入ったアムスラーチャートという検査が有効で、自宅でも簡便にできます。

 

 黄斑、特に中心窩を侵される疾患は沢山ありますが、白内障や緑内障に比べて認知度が非常に低いようです。今回は、黄斑円孔、網膜上膜、加齢黄斑変性症、糖尿病黄斑症などについてお話しました。黄斑円孔、網膜上膜については手術治療が以前に比べると安定して行われるようになってきています。しかし、非常に高度な手術であることに変わりはありません。加齢黄斑変性症は光線力学療法というレーザー治療が認可されてから、積極的に治療されるようになりました。進行するまで自覚症状のない場合が多い糖尿病網膜症のうち、視力に大事な黄斑部が腫れてしまう糖尿病黄斑症は視力改善が比較的難しい病気です。糖尿病の方は定期的眼科受診し、眼底検査を心がけましょう。

 

 黄斑、特に中心窩は視力にとって非常に大事な部分です。異常を感じたら近くの眼科専門医に相談しましょう。

 

「子供の目・大人の目」 近視・遠視・乱視と目の病気の関連
                     板東眼科 板東 康晴

 近視、遠視、乱視は単にピントの問題だけと思われがちですが、体型がいろいろな内科の病気と関連するように、子供から大人まで、いろいろな目の異常に密接に関連しています。

 

 小児期の遠視は内斜視の原因になります。ピント調節のために使う毛様体筋は眼球を内に向ける筋肉と連動しているので、中等度以上の遠視の場合は、毛様体筋をよく使うため内斜視になりやすい。遠視による内斜視は、二歳頃から眼鏡をかけるのが望ましい。

 視力は乳幼児期に網膜に鮮明な映像が写ることで発達するため、遠視や乱視がひどいと視力の発達が悪く弱視になりやすい。早期発見し、三歳頃から眼鏡や弱視訓練などの対処が必要です。七歳では手遅れになることが多い。

 加齢とともに水晶体が硬くなりピントを近くにひきにくくなるのが老眼。老眼になっても中等度近視の人は裸眼で近くにピントが合う。遠視の人は遠くも近くも見にくくなり、早く老眼になりやすい。

 

 白内障は水晶体がにごる病気。初期には、近視化、乱視化などの症状が出る場合あり。強度近視の人は白内障の発症年齢が低い。

 白内障手術で眼内レンズを入れるとある程度ピントは合うが、通常の眼内レンズは単焦点なので、眼内レンズで遠方から近くまですべてピントを合わせることは不可能です。術後もほとんどの人が何らかの眼鏡が必要になる場合が多い。眼内レンズのピントや度数は手術前に眼科医とよく相談した上で。

 

 緑内障は目の圧(眼圧)の上昇などにより視神経が障害され、視野が狭くなる病気。進行すると視力低下を招く。緑内障にもいくつかタイプがあるが、遠視の人は高齢になると急激な緑内障を発症しやすい。急激な眼のかすみ、眼痛、頭痛や吐き気、を感じたらすぐに眼科受診を。

 近視の人は中年以降慢性の緑内障になる可能性が平均よりも高いが、自覚症状が少ないので、視野や眼圧の検診が重要。

 一般的に近視の人は眼軸長が長いことから網膜が薄くなる傾向があり、飛蚊症や網膜はく離、黄斑変性など網膜に関連した病気になりやすい。糖尿病網膜症には、ややなりにくい。